野鳥カルテ          

2001年 9−12
2002年 1−3 4−6 7−9 10−12
2003年 1−3 4−6 7−9 10−12

2004年 1−3 4−6 7−9 10−12
2005年 1−3 4−6 7−9 10−12




野鳥とはいえ・・・    6月19日
ムクドリ         6月14日
アオバズク       6月4日
ハシボソガラス     6月4日
メジロ          5月30日
ドバトとニホントカゲ 5月30日
スズメの誘拐     5月25日
キジバト        5月24日
ハシボソガラス   5月23日
野鳥がいっぱい    5月20日
スズメの子供     5月1日
文鳥の保護      4月10日





野鳥とはいえ・・・(2002年6月19日)

ヒナを保護した、といって来た鳥がこんな子。
聞くと、緑もない、大きな駐車場の真ん中に落ちていたとか。可能性とすれば電柱か看板に巣をつくるスズメかムクドリでしょうか。
残念ながら2,3時間で死亡してしまいました。種類は結局わからずじまいでした。

一応は、来たときは生きていたのですが。




ムクドリ(2002年6月14日)

久しぶりに来たムクドリでしたが両目がダメで衰弱、数日で死亡しました。

鳴くとにぎやかだが姿は地味。 角膜が白く濁る。







アオバズク(2002年6月4日)

こういう鳥が来ると、こういう商売をしていてよかった、と思いますね。
とにかくかわいい鳥です。
カラスにつつかれていたそうで右目が見えないようです。
体重180g、手に取ると山や神社で見るよりかなり小さな印象があります。

片目では野生で生きていけない、という理由を付けて、”ペット”化させつつありますが餌付きません。
現在、朝晩強制給餌中(鶏肉、レバー、ピンクマウス)。

最初はかなり抵抗していたのが最近、嘴にはさんだだけでも飲み込みますので少しは進歩しているようです。

正直言って、ドバトやサギ類ならこの状態で放鳥なんでしょうけど。

右目に瞬膜がすぐに降りてくる。 上を向けると死んだふりをする。 右目の瞳孔が不整。

するどい爪と足先まで生えた毛。 猛禽類のはね。





ハシボソガラス(2002年6月4日)

どういう訳か今年はハシボソばかり来ました。
片足が不自由です。
自分でご飯を食べますがうまく飛べないようです。飛ぶことと足は関係ないように思うのですが。
しばらく飼うと水平飛行まではできるようになりました。

カラスの音声認識の実験を計画されている学生さんがおられ、リハビリを兼ねてその学生さん宅へ行くことになりました。
10日ほど飼育しましたが、あまり人慣れしませんでした。前のハシボソガラスは前を通るたびにガーガーえさをねだっていましたが今回の子はつついてくるし、逃げようとするし、ある意味ではかわいくない子でした。種の違いか、月数(年齢)の違いかどうか、わかりません。
こういう子の方が野生復帰しやすいんでしょうけど、実験に使うならちょっと手ごわいかもしれません。

カラスは写真に撮りにくい鳥です。右足がだめでうまく歩けないようです。





メジロ(2002年5月30日)

久しぶりにメジロが来ました。うずくまって元気が無く、ちょっと危ないなあ、と思い、暖めてやると元気になってきました。すり餌にも嘴をつっこみはじめてこのままいけそう、と思ったとたん落鳥しました。
体重8.6g、1円玉9枚分ですね。ちなみに500円玉は7.1gです。

以前にヒメメジロを保護したことがあるので念のため全頭長とふしょ長を測定してみるとこの子は立派な国産のようでした。
大阪鳥類研究グループで今年は大阪市内の公園で繁殖している鳥を調査しています。たしか何カ所かでメジロの繁殖が確認されています。





ドバトとニホントカゲ(2002年5月30日)

足が折れている、とのことで来院したドバトです。確かに右足が使えないようですがかなり前の骨折らしく、曲がってくっついていました。おまけにすごく人慣れした子で手乗りになっていました。どういう訳か、逃げることを知らないので捕まり、保護された方は足のため、と思ったらしいです。確かにやせ気味でしたが、飛ばせば飛ぶし、自分でよくご飯を食べているので公園へ放鳥しました。

ついでに堺市内の小学校で保護したニホントカゲ、約1ヶ月飼育しましたら情が移って標本という訳にはいかず、大和川沿いの草地に放してきました。本来、保護した場所以外で放すことは生息地の攪乱になるので御法度なんですが学校よりエサが多そうなんで内緒で放牧してしまいました。まあ、めずらしい動物でもないので多めに見て下さい。





スズメの誘拐(2002年5月25日)

5月の連休明けに”保護”されてきたスズメです。状況を聞くと誘拐に近いのですが確かに、雨の中の駐輪所ではひらいたくなる気持ちも分かるし、もう一度ほかしておいで、とも言いにくく、そのまま飼育することにしました。
ミルワームとすり餌で育てて、25日に放鳥しました。
久しぶりの放鳥でほっとしました。

誘拐直後。 大人になった、かな?




キジバト(2002年5月24日)

カラスに次いでキジバトがなくなりました。
尾羽全部と片側の肩羽が無くなっていた子です。両後肢が動かず、下痢をしていたので、弱っていたところを猫かなにかにいたずらされたんでしょうか。

尾バネはちょっとしたことで抜けやすく、敵におそわれても尾バネだけなら捕まれても抜けることにより逃げられる仕組みのようです。特にハト類は抜けやすいように思います。

このごろ野鳥の成績が悪くちょっと落ち込み気味。
成績を上げるなら誘拐が手っ取り早い方法でしょうか。


ハシボソガラス
(2002年5月23日)

ハシボソガラスの大きめのヒナが来ました。
神経症状、すなわちてんかん様発作がありました。頭部の障害かな、と思いつつ、とりあえず点滴しました。
残念ながら3日目に死亡し、標本として残すために仮剥製を作りました。
頭骨を出すと頭蓋骨を穿孔した傷があります。脳内出血もあり、よくこれで3日間も生きていたものです。
どうして付いた傷かまではわかりませんでした。

かわいかったんですが残念な結果になりました。 頭の皮を裏返したところ。右側に傷と化膿巣。


野鳥がいっぱい(2002年5月20日)

スズメ、ハシボソガラス、アオバズク、キジバトがいて、ヒヨドリ、スズメ2つが残念ながら亡くなっています。
みんな具合悪くて世話と仕事に追われ、UPするヒマがありません。
おまけにシーナも分娩間近。
それぞれの画像、経過は、いましばらくお待ち下さいませ。
アオバズクはかわいいですがすごい爪です。キジバトもスズメもカラスも、もちろんかわいい。



スズメの子供(2002年5月1日)

インターネットをみて電話を下さり、わざわざ遠方より連れてきて下さいました。Kさん、ありがとうございます。
足が不自由で立てません。どうも先天的な異常があるようです。異常があったので親に見捨てられた、あるいは巣から落ちたのかもしれません。
強制給餌と保温して経過を見ていますが体重が増えないのでちょっと心配。
いつも言いますが、スズメは地味ですがかわいいですね。

りっぱなお家を作ってもらっていました。 足が不自由。

                        (翔チャンという名前までもらったのに、残念ながら亡くなりました。)


文鳥の保護(2002年4月10日 掲載)

近くの小学生が道でひらった、といって連れてきました。
きれいな白文鳥でした。
羽にほんのちょっと出血がありましたがそれ以外に外傷もなく、痩せてもいなかったのでとりあえずケージレスト。
何時間かで元気になりました。衝突か何かだったのでしょう。
手乗りのかわいい子でした。
明らかに飼い鳥であっても管轄はたぶん緑の整備室になるはず。東京ではワカケホンセイインコ、セキセイインコが野外で繁殖していますが大阪では聞いたことがないですね。文鳥はどうでしたっけ?。


inserted by FC2 system